北村は北岳から鷹峰に連なる山並みの南麓に位置しており、風水的にも最もいいところである。清渓川と鐘路の北の方に位置していることで、「北村（ブクチョン）」と呼ばれるようになり、昌徳宮（チャンドックン）と景福宮（キョンボックン）の間に位置していて、朝鮮時代の政治・文化・行政の重要な地域で、村のほとんどは貴族や兩班（ヤンバン）で構成されていた。
朝鮮時代は王族や高官大尉の高級住宅地であった。600年前のソウルの暮らしをそのままに感じることが出来る。
1960年～70年代、江南開発に伴って、由緒ある学校が江南へ移転し、豪邸が小規模の韓屋へ変わるなど新築の施設で北村の景観が多く変わってしまう。それに従って、韓屋保存の必要性を強く感じ、1983年韓屋保存政策が施行されてから北村を守ろうとする声が高まっていった。110棟あまりの韓国家屋が集まって村をなしている。
路地の坂を上ると南山、Ｎソウルタワーまで見える。伝統的な韓国家屋の景観はをフォトスポットとしても人気がある。
両宮の間に挟まれている北村だけあって、多くの史跡と文化財、民族資料が今でも残っており、特に東琳組紐博物館(トンリムメドゥプパクムルグァン)や装身具博物館、北村生活史博物館、嘉会博物館（カフェパンムルグァン、民画の博物館）など多様な博物館が保存されていて、都心の中の博物館とも呼ばれている。
第2代大統領である「尹潽善（ユン・ボソン）家」（史跡第438号）やドラマ『冬のソナタ（主演：ベ・ヨンジュン、チェ・ジウ）』のロケ地で知られている中央高校（本館は史跡第281号）、樹齢600年で推定されている「斎洞の白松」（天然記念物代8号）などが北村にあり、周辺の観光名所では昌徳宮、景福宮、徳寿宮、三清公園、国立博物館などがある。また韓国の伝統文化を伝える職人も多く、伝統文化体験が出来る施設もある。

伝統文化を守り、文化体験プログラムを提供するために2002年10月にオープンした。母屋、門屋、離れで構成された伝統韓屋として韓国固有の伝統を感じるだけではなく、文化体験が出来る。各分野ごとの専門家たちが講師として行う課程が準備されている。

伝統文化講座
－漢文書芸、実用民画、伝統茶礼、組紐工芸、伝統刺繍、伝統風呂敷、七宝、伝統韓紙工芸など

韓国仏教美術を代表する仏画、仏像、彫刻工芸品などを展示している。展示室は常設展示室と企画展示室があり常設展示室1階には仏教絵画と仏教石像が展示されていて、2階にはアンティーク家具と日常生活で使われた小物などを見物することができる。

伝統刺繍を継承している重要無形文化財の保有者であるハン・サンスさんの刺繍作品を展示している。

庶民達の生活と願いがこもっている呪符と民画、民俗資料などを所蔵している。お守りからなっている屏風を始め、各種お守りなどを通じて苦難を克服しようとした昔の人々の生活が分かる。体験プログラムもあり。

陶磁器、民画、螺鈿（らでん）、漆など25分野のソウル市無形文化財機能保有者達が直接作成過程を見せてくれる。

いろいろな物語を語る世界各国の伝統装飾品が展示されていて、独特な外観と美しいインテリアが目を引く。

北村（韓国語 북촌） 北村文化センター
住所	（日本語）ソウル市　鐘路区　桂洞105番地 　（韓国語）서울시 종로구 계동 105번지
電話番号	02-3707-8270
運営時間	火・木・金曜　10:00～13:30　 　土曜　10:00～17:00 　※旧正月、旧暦8月15日連休休み
日本語	文化遺産ガイド　日本語：火・木・金・日曜日（10:00～13:00）
ホームページ	http://bukchon.seoul.go.kr/jap/index.jsp （日本語）