みなさんこんにちは

週末の5月5日(土曜日)は韓国でも“こどもの日”でした。
今年はこどもの日が土曜日と重なったため、平日のお休みが増えずに、ちょっと残念という声も聞こえてきましたが、週末も行楽日和となり、各地でこどもの日に関連したイベントなどが行われていました。
地方へ出かける人も多く、高速道路も渋滞していたようです。街のおもちゃ屋さんにも、子供たちにおもちゃをプレゼントするため、多くの家族連れが訪れていました。

今回は昨日5月6日(日曜日)に行なわれた、宗廟大祭をご紹介します。
世界文化遺産に登録されている宗廟は、朝鮮王朝歴代王と王妃の位牌を奉安し、祭祀が行われるところです。
宗廟の建物は、古宮に見られるような華やかさはありませんが、神聖な雰囲気と荘厳な造りを感じることができます。
朝鮮時代には1年に5回は行なわれていたといわれる祭祀ですが、現在は毎年5月の第1日曜日に宗廟大祭として祭礼行事が行われています。
国の最大、最重要な祭祀として“宗廟大祭”と呼ばれています。
宗廟大祭で行なわれる、祭礼と祭礼楽(器楽、歌、踊り)もまた、世界無形遺産に登録されています。
いつもは静けさに包まれた厳かな宗廟も、この日は多くの人々が見守る中で儀式が行なわれます。
1年に1度の大行事ということもあり、各地から多くの人々が見学に訪れます。韓国人だけではなく多くの外国人観光客も訪れ、韓国の伝統と風習に触れていました。
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宗廟大祭は、景福宮から宗廟までの御駕行列から始まります。
行列が始まる前から、光化門広場周辺には多くの人々が行列の通過を待っていました。
臣下、護衛部隊など約1,200人にも及ぶ人々で行列が構成されています。
臣下、護衛部隊の衣装や持ち物なども見所の一つです。
伝統的な楽器や大きな太鼓を演奏する部隊など、迫力ある大行列です。
ソウルの中心地を通過するため、多くの警察官や警備スタッフが誘導しています。 
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行列の中にはもちろん、駕籠に乗った王と王子の姿もあります。
景福宮の正面に続く道は、朝鮮時代から都の中心通りとなってきた所です。
現在は光化門広場が続き、広場にはハングル文字の制定を行なった朝鮮王朝第4代国王の世宗大王の黄金の銅像があります。
世宗大王はどんな思いで現代の宗廟大祭を見つめているのでしょうか。 
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正殿で行なわれた祭礼儀式の様子です。
有形、無形の文化遺産を同時に鑑賞できるのは、世界でも類を見ない儀礼といわれています。
多くの祭祀関係者、メディア関係者、一般観覧客が訪れ、大変な混雑でした。
儀式は、昔の格式通りに厳かに行なわれています。正殿内部の様子は、正殿両側のスクリーンによって映し出され、途中で解説も行なわれています。 
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500年前の旋律が蘇る祭礼楽です。 歴代王の功績を称える歌、演奏、踊りが行なわれます。 博物館などにも展示されている祭礼楽器の音色を直接聞くことができる貴重な機会です。
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内部の様子や、中に入れなかった人々のために、正殿の前には大型のスクリーンが設置されています。
何日もかけて準備が行なわれ、丸一日をかけて行なわれる祭礼儀式です。
歴代王の功績を称えるだけではなく、国の安泰を祈って行なわれた重要な儀式であることがよく分かります。
実際に宗廟大祭に訪れなければ見ることができない、貴重な無形文化遺産です。

韓国旅行へお越しの際は、季節ごとに行なわれる行事などもチェックしてみてください。

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