みなさんこんにちは

気候が暖かくなり、行楽シーズンが始まりました。
ソウル各地でもさまざまなお祭りやイベントが行なわれています。

今回は崇礼門復旧記念式をご紹介します。

崇礼門(숭례문/スンネムン)は、南大門(남대문/ナンデムン)の呼び名で広く知られた城門です。
朝鮮時代の都である漢陽には、南山、仁旺山、北岳山、駱山を連結する城郭が築かれました。
城郭には大小の城門がありましたが、崇礼門はその中でも規模が大きな門といわれ、国宝第1号にも指定されています。
周辺には南大門市場も広がり、ソウルを代表する大規模な市場として、いつも賑わっています。

崇礼門は、2008年2月に起きた放火事件によって、木造の大部分が焼失してしまいました。
人々の記憶にも新しい衝撃的なニュースとなりました。

その後、再び崇礼門の姿を取り戻すために調査と復元事業が進められました。
工事中には、歴史遺産を守る重要性を多くの人々に伝えるため、復元工事の現場を見学するツアーなども開催されました。
長期間に渡る工事では、門の周りが工事用の壁に覆われていたため、外部から中の門の様子を見ることができませんでした。
しかし、今年に入ってから徐々に覆いが取り外され、門が姿を現しました。
先月末には門の工事が終了し、5年3ヶ月ぶりに生まれ変わった崇礼門が見られるようになりました。

そして先日2013年5月4日には、崇礼門復旧記念式が開催されました。
歴史に残る大行事ということもあり、各地から多くの人々が訪れ、大変な混雑となりました。

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こちらは、記念式当日の門の後ろ側の様子です。
門の前で行なわれた式典には限られた人々しか入場することができなかったこともあり、
門の周りにはたくさんの人々が詰め掛けていました。
携帯電話を使って式典の生中継を見ている人々もいます。
テレビ局の中継車やカメラもたくさん設置されています。
一般の人々の中にも、大きなカメラを持った人々が多く訪れていました。

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式典が終わった後には、大統領が門の後ろにも登場し、大歓声となりました。
パレードに続いて光化門まで一緒に向かう人々の姿もあります。

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当日は朴槿恵大統領も出席し、崇礼門から光化門までのパレードも行なわれました。
伝統衣装を着た守門将の姿や伝統芸能を披露する人々もたくさんいます。

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正門の前では、完成された門をいち早く見ようと、多くの人々で行列ができていました。
「崇礼門」と書かれた扁額は、式典の除幕式が行なわれるまで見ることができませんでしたが、
式典の後には「崇礼門」の扁額が見られ、門の威厳が感じられます。

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今回復元された崇礼門には、門の両側に続いていた城郭も復元されました。
残された貴重な資材を使って門を復元すると共に、新たな南大門の姿が見られます。
また新しい崇礼門には、最先端の防災設備が備えられているといわれています。

復元工事には、伝統建築物に関する各分野の専門職人が約3万5千人も動員されました。
多くの人々の力によって、崇礼門がよみがえったことが分かります。

南大門市場でも、完成を記念するお祭りが行なわれていました。
市場はいつも以上に活気に溢れています。
崇礼門周辺に立ち並ぶビルにも、門の完成を祝う横断幕のメッセージが見られます。
街全体で門の完成を喜んでいます。

これからは間近に門が見学できるようになり、再びソウルを代表する名所となります。

韓国旅行へお越しの際は、完成されたばかりの崇礼門にも行ってみてください。

 

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